第9回九州スポーツ心理学会 大会プログラム

−健康・競技へのスポーツ心理学の貢献−


日 時:平成8年3月16日(土)〜17日(日)

会 場:福岡大学セミナーハウス    092-751-8141 Fax 092-731-6858

参加費:2,000円(抄録代含む)


【 特別講義 】「健康のための運動をいかに継続するか」

講 師:佐久本 稔(福岡女子大学)司 会:山本 勝昭(福岡大学)


【シンポジュウム】「健康のための運動継続をめぐって」−健康レベルに応じたプログラムのあり方−

演 者:八木 香里 (松尾内科) 道向 良(活水女子短期大学) コーディネーター:山口 幸生 (福岡大学)


【講 演】「わが国における競技者への心理的サポートの現状と課題」

講 師:徳永 幹雄(九州大学) 司 会:岩崎 健一(熊本大学)


【特別企画1】「チームスポーツの認知的トレーニング」

講 師:伊藤 友記(福岡大学) 司 会:下園 博信(福岡大学)


【特別企画2】「ユニバーシアード金メダルの心理的サポート(全日本サッカーチーム)」

講師:瀧 豊樹(第一経済大学) 司会:園田 順一(鹿屋体育大学)


【一般研究発表】

  1. 精神科の患者における定期的運動行動の継続および阻害要因に関する研究 :松本 信雄(福岡大学)
  2. 高齢者における運動習慣と精神的健康に関する研究 :安永 明智(鹿屋大学)
  3. 水泳実践者における社会的体格不安と自己意識との関連について :大迫 光由(琉球大学)
  4. 陸上長距離選手の認知的方略に関する研究: 松嶋 修一(鹿児島大学)
  5. スポーツ選手のバーンアウト研究 −鹿屋体育大学学生を対象にして−: 園田 順一(鹿屋体育大学)
  6. スポーツ・身体活動における目標設定:レビュー: 磯貝 浩久(九州工業大学)
  7. 機能差に関与する心理的要因 −自己効力と目標設定から− :江副 成郷(福岡大学)
  8. 卓球選手のためのメンタルトレーニングプログラム作成の試み :池田 留美子(福岡大学)
  9. トライアスリートのメンタルコンディションに関する一考察 :山中 良晃 (福岡大学)
  10. 運動イメージを描く角度のイメージトレーニング効果への影響 :山内 正毅 (長崎大学)
  11. 学生フィールド・トラック選手のあがり特性とその対策について :鬼塚 純一 (福岡大学)

(問い合わせ先) 〒814-01 福岡市城南区七隈8丁目19−1福岡大学体育学部内 九州スポーツ心理学会事務局(理事長 山本勝昭)

TEL: 092 (871) 6631 (庶務担当 山口幸生 Ex 6751 )  FAX: 092 (865) 6029


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「精神科の患者における定期的運動行動の継続および阻害要因に関する研究」○松本信雄 山本勝昭(福岡大学)

運動・スポーツの実施継続に対する従来の行動予測理論を基に、精神科患者の定期的運動行動への継続、および阻害要因に関する調査を行った。対象は、F大学病院精神科に入院中の患者14名で、方法は面接による調査を用いた。考察は、面接によって抽出された継続・阻害要因を先行要因、個人的要因、外的要因の3点からまとめた。結果は、精神科患者の運動継続および阻害の要因として、共に重要な他者、情動が強く要因として関わることが示唆された。

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「高齢者における運動習慣と精神的健康に関する研究」 ○安永明智 園田順一 谷口幸一(鹿屋体育大学)j

WHOによる健康の定義は、「健康とは、単に病弱でないとか、病気でないとかいうことでなく、精神的にも身体的にも、そして社会的にも完全に適正な状態でなくてはならない」とされている。そこで本研究においては、高齢者を対象として、PGCモラールスケールを使い運動習慣の違いによる精神的健康の特徴を明らかにしていくことを目的としたものである。

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水泳実践者における社会的体格不安と自己意識との関連について」 ○大迫光由 小橋川久光 (琉球大学)

本研究では、沖縄県内のスイミングスクールに通う水泳実践者195名(男86名、女109名)を対象に、Hartら(1989)が作成した社会的体格不安尺度(Social Physic Anxiety Scale:SPAS)の日本語版(磯貝ら.1993)を実施し、社会的体格不安と自己意識との関連性について検討した。また、SPAS得点を性別・泳力(在籍コース)別・肥満度別に算出し、各々の差についても検討した。特に性差については、SPASの合計得点に加えて、項目ごとの平均点に注目した。結果、SPAS12項目中4項目の逆転項目のみ、男女間に有意な差が認められなかった。

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「陸上長距離選手の認知的方略に関する研究」 ○松嶋修一 山中寛(鹿児島大学)

本研究の目的はレース前の競技レベルが認知的方略の使用頻度に及ぼす影響について明らかにし、レース中に用いられる認知的方略がレース後の情動面に及ぼす影響について検討する事である。分析の結果、競技意欲は認知的方略の使用頻度に影響しなかったが、連合的方略及び非連合的方略の使用頻度がレース後のポジティブな情動に影響を及ぼしていることが示された。

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「スポーツ選手のバーンアウト研究 −鹿屋体育大学学生を対象にして−」○園田順一 瀬戸山和信 安永明智 前田直樹(鹿屋体育大学)

ABI(Athletic Bournout Inventory)を用いて、当大学生の調査を行った。その中からABI得点の高いものを選び、個人面接を行った。そこに見られる個人要因、環境要因を分析し考察を行ったので報告する。

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「スポーツ・身体活動における目標設定:レビュー」 ○磯貝浩久(九州工業大学)

スポーツ身体活動において、目標を設定する事の重要性は十分認識されており、また、目標設定のための原則やアウトラインもある程度確立されてきている。しかしながら、目標設定に関する知見の多くは一般心理学で提唱されたものであったり、スポーツ場面での実証的研究では否定的な結果がみられたりしている。そこで本報告では、これまでの目標設定に関する文献から、目標の難易度(簡単ー困難)、目標設定期間(短期ー長期)、特殊ー一般的目標等の相違とパフォーマンスの関係、及び目標設定に関する要因について検討する事を目的とする。

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「機能差に関与する心理的要因 −自己効力と目標設定から−」 ○江副成郷 山本勝昭(福岡大学)

本研究は、アーチェリーを対象にスキルレベルにより2グループに分け、スポーツ場面における自己効力、目標設定、Self-satisfactionを要因としてパス解析を行い、自己効力やその他の要因の因果関係の違いを明らかにする事を目的とした。その結果、どちらのグループも目標設定がパフォーマンスに対してより強い影響を与えていることを示していたが、グループ間に大きな差は見られなかった。

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「卓球選手のためのメンタルトレーニングプログラム作成の試み」ーシュミレーショントレーニングの効果の検討ー ○池田留美子 山本勝昭(福岡大学)

卓球選手のための特殊化・個別化されたメンタルトレーニングとして、行動分析調査の結果を基にシュミレーショントレーニングを考案した。トレーニングはビデオカメラを用いたマンツーマンの面接法で行われた。F大学女子卓球部員6名に対して約2ヶ月間、1人当り週に2回トレーニングを実施した結果、公式戦での選手の「間合い」時の行動が個別に改善され、更にセット終盤において積極的にポイントできるようになった。

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「トライアスリートのメンタルコンディションに関する一考察」○山中良晃 山本勝昭(福岡大学)

別名鉄人レースとも呼ばれるトライアスロンは、その特性から必要な要素として体力と同様精神力が必要である。また、トレーニング不足等の悩みを持つ選手も多いことから、効率的なトレーニングを行う必要がある。そこで、通常の技術・体力トレーニングの中で行える精神面の強化・育成を目的とした心理トレーニングをトライアスロンに応用し、その効果を検証した。@内省報告によると、選手個人の総合的な精神力を高める報告が得られ、またPOMS・競技成績にも効果が見られた。

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「運動イメージを描く角度のイメージトレーニング効果への影響」○山内正毅(長崎大学)

橋本ら(1992)は運動イメージを、描いた角度の観点から検討したところ、最も多かったのが「後方」、次いで「前方」であった。彼らが考察するように、対面位置でのイメージを描いた場合、自己の動作として運動化するにはイメージを反転させる必要があるが、背面位置でのイメージではその必要がなく、自己の動作としてのイメージ化を容易にし、より高いパフォーマンスを生じさせる可能性がある。本研究では、イメージを描く角度の違いによってイメージトレーニング効果が異なるかどうかについて検討する事を目的とした。

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「学生フィールド・トラック選手のあがり特性とその対策について」○ 鬼塚純一 山本勝昭 三反田剛(福岡大学)

学生陸上競技選手を対象にトラックとフィールドのそれぞれの分野および男女別に分け、競技会に於ける「あがり」の特性および実態を調査した。その結果、種目別・男女別に特性と対処の方法に違異がみられた。そこで本研究では、科学的知識をよりポジティブなメンタルトレーニングを通して種目別・個人別・性別に提供する必要性を検討した。

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